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会議が終わり、班長達や管理官は会議室を出た。
しかし影原班は主任の掛け声により、会議室に残った。
主任の隣には震える武島律子さんがいた。
事の重大さを理解したといったところだ。
武島律子さんは氷室雄一さんと虎次との関係をよく知る人物だ。
それ故にグレムリンに狙われてもおかしくなかった。
「つづやん、武島律子さんを自宅マンションまで送り届けろ。そして、そのまま任務の続行を命じる」
主任は都築さんに引き続き、律子さんの護衛を命じた。
「記者会見で奴らがどう出るか確認しておきたかったが、何も動きはなかった。様子見か準備を早めたか。いずれにせよ、彼女の護衛は続けた方が良さそうだ」
「了解しました」
都築さんが頷くと、律子さんの方を向いて笑顔を浮かべた。
すると彼女の震えは止まり、微かに笑顔浮かべて都築さんに返した。
この1日で何が起きたのかは分からない。
だけど、都築さんの顔をよく見てみると髭は剃り落とされており、肌はピカピカだった。
さらに彼の身体全体からボディソープの良い匂いがした。
「仲のよろしいことで」
隣にいた成瀬さんが小さな声で言ったのが聞こえた。
主任は都築さんに任務を与えると、そのまま残り4人にも任務を与えた。
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