第8話 秘密会議

16/25
前へ
/303ページ
次へ
会議が終わり、班長達や管理官は会議室を出た。 しかし影原班は主任の掛け声により、会議室に残った。 主任の隣には震える武島律子さんがいた。 事の重大さを理解したといったところだ。 武島律子さんは氷室雄一さんと虎次との関係をよく知る人物だ。 それ故にグレムリンに狙われてもおかしくなかった。 「つづやん、武島律子さんを自宅マンションまで送り届けろ。そして、そのまま任務の続行を命じる」 主任は都築さんに引き続き、律子さんの護衛を命じた。 「記者会見で奴らがどう出るか確認しておきたかったが、何も動きはなかった。様子見か準備を早めたか。いずれにせよ、彼女の護衛は続けた方が良さそうだ」 「了解しました」 都築さんが頷くと、律子さんの方を向いて笑顔を浮かべた。 すると彼女の震えは止まり、微かに笑顔浮かべて都築さんに返した。 この1日で何が起きたのかは分からない。 だけど、都築さんの顔をよく見てみると髭は剃り落とされており、肌はピカピカだった。 さらに彼の身体全体からボディソープの良い匂いがした。 「仲のよろしいことで」 隣にいた成瀬さんが小さな声で言ったのが聞こえた。 主任は都築さんに任務を与えると、そのまま残り4人にも任務を与えた。
/303ページ

最初のコメントを投稿しよう!

429人が本棚に入れています
本棚に追加