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「成瀬と鉄さんは氷室雄一の過去を調査しろ。他の班も氷室に焦点を当てると思うだろうから、班とも連携を保って情報を集めろ」
「了解しました」
「日野は探偵団を召集し、グレムリンの調査報告を聞いてこい。更にそれを報告書に纏めて俺に報告してくれ」
「了解です」
「お嬢は先程も言った通り、俺と一緒に氷室雄一に会いに行くぞ」
「分かりました」
主任は全員に明日の任務を伝えると最後に言った。
「大事な事だから何度でも言うぞ。グレムリンは恐ろしい計画を立ててるに違いない。明日には殺人容疑で氷室雄一を引っ張るぞ。全力で取り掛かれっ!」
「はいっ!!」
私達は主任に返事をすると各々、解散した。
「つづやんって呼ばれてるんだね」
律子さんは都築さんと一緒に地下駐車場へと向かった。
「あ、うん」
「可愛い」
オドオドする都築さんを見て律子さんは少しだけ微笑み、彼の腕を組んだ。
どうやら、少し元気が出たようだ。
だけど、この2人を眺めていると少しだけ羨ましいと感じた。
それは日野さんも同じだった。
「僕達も帰ろうか」
日野さんは優しい笑顔を浮かべて、私に手を差し伸べた。
私は笑顔でうんと頷き、大好きな人の手を握り、一緒に帰っていった。
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