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「まぁ、グレムリンの話は今は置いときましょう。まずは鮫崎一家の殺害について、お話します」
主任はまず鮫崎一家殺害について説明し始めた。
「まず、あなたはタクシーで駅前に降りた後、駅の中には入らず、駅前に停車していた車に乗り込んだ。中には仲間が勿論います。そして、車は人気のない場所へと移動します。停車したままだと怪しまれるのは目に見えてますからな。そして、深夜0時を過ぎた頃。鮫崎宅に近い場所に車を停め、クラッキングを開始。防犯カメラの配線を切り、全てが完了した時に作業を開始した」
更に主任は家に侵入した経路も話した。
「あなた方はリビングルームの窓から侵入。まずは和室から金庫を盗んだ。しかし、それは仲間に任せることにした。あなたには重要な仕事が待っていたから。鮫崎一家を殺すという大役がね」
氷室社長は主任の話を聞きながら、お茶の入ったカップを手に取り、一口飲んだ。
主任が鮫崎一家殺害について話そうとした時だ。
彼が沈黙を破った。
「もう勿体ぶるのはよしにしましょう」
この一言を述べた瞬間、完璧に彼の態度が変わった。
今の今まで絶やさなかった笑顔は消え、鋭い眼光で私達を睨みつけた。
「私がやったという証拠を見せてくださいよ。それで納得がいけば署にでも警視庁にでも行きますよ」
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