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「白雪姫?」
「外国のアニメだし洋画に分類されてるが、外国のアニメならアニメの棚にも沢山あった。それなのにただ、このアニメを除いてはここに置いてある」
主任はただ、白雪姫のある棚だけを見つめていた。
「さっき隙間が無いほど埋まってたと言ってたな?」
「は、はい」
私はそう頷くと主任はアニメの方へと移動を始めた。
そして、さ行の所をじっくりと観察し始めた。
「白雪姫のあったとされる場所には何も違和感は感じられない。どれも名作アニメばかりだ。新しいアニメを入れた形跡も見られない」
確信付けたのか主任の顔に笑顔が浮かんだ。
そして再び、白雪姫のある場所へと戻ると、白雪姫のケースに向けて、恐る恐る手を伸ばした。
――カチッ………
何かが開いた音が聞こえた。
後ろを振り返って見ると、天井のドアが開き、そこから梯子がゆっくりと下りてきた。
「流石です」
私は梯子を見ながら、主任の見解を褒めた。
しかし、分からないことが一つだけある。
「どうして白雪姫なんでしょうか?」
この問いに、今度は主任が呆れた眼差しでじとーっと見つめた。
「お前はもう一度、グレムリンを見るんだな」
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