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~現在~
料亭『二葉』
爆弾の一件を話終わると、2人の上司は固まってしまった。
しかし、そのすぐあと……
「ハハハハハハッ!!!」
2人は声に出して笑い転げた。
冷静沈着を絵に書いた様な2人が私の話でこんなにも笑ってくれている。
私は嬉しくもあるが同時に複雑な気持ちにもなった。
「そ、そりゃあ、あのバカが悪いよ。お前が怒るのも無理もない」
「ええ、全くです」
2人は笑いながら、感想を言い合った。
「しかし、話には聞いていたが、影原もとんだ無茶をするなぁ」
「後から来た爆破処理班の重田班長も同じ事を言って、主任に激昂してましたね。でも主任も負けじと言い争ってましたけど」
「それで爆弾は本物だったのかい?」
私と本多さんの話を割るように、人事課長が尋ねてきた。
「ええ、本物でした。だけど、秘密の部屋にあったのは盗まれた爆弾の僅か三分の一の量しかなかった事が後に判明したんです」
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