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花の匂いがする
「‥あ、起きた?」
目を開けてすぐ 視界に入ってきた沢山の小さな影に
私は思わずギュッと目を瞑った
「ふふ。桜の花弁が一斉に降って来たね。
花純の髪にも、ほら」
そう言って私の頭を膝に乗せたまま 髪を優しく掻き分け花弁を見せてくる彼の顔は逆光のせいもあってよく分からない
「‥寝惚けてるの? まだいいよ、寝ていても」
そう言って 彼は私の髪をそっと撫で始める
その心地よさに 私はゆっくり目を閉じた
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