香り

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急なことで、あれ?って思いました。 そういう曲なのかな、とも思いました。 なので、少し待ってみたんです。 でも、いつまで待っても続きが始まらないんです。 歌声の主に何かあったんじゃないかと、不安になりました。 そのときでした。 いきなり、元々濃かった花の香りが、ものすごく、強くなったんです。 「うっ」 あまりの濃さに、意識が遠のき、私は目を瞑りました。 まだ涙は溢れ出し続けようとしていました。 目を開けたら、家の、布団の中でした。どうやら、夢だったみたいです・・・ ただの夢だったとは、思えませんけど。 ・・・もう、あの夢を見てから5年くらい、たってると思います。 でも、どうしても、忘れられません。 ときどき、ふっと、あの景色と、歌声、花の濃い香りがよみがえるんです。鮮やかに。 今でも、あれがただの夢だったとは、思えないままでいるんです・・・
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