美しい姫

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ある日のことでした。 姫様の元に顔を隠した女性がやってきました。 「姫様はとてもお美しいですね」 そう言われると姫様は自慢げになり言います 「当たり前じゃない。だって私だもの」 女性は微笑み 「羨ましいです。とても」 そういうと姫様の唇を奪いました。 その瞬間、姫様は意識を失いました。 そうです、女性は魔女だったのです。 魔女は姫様の美しさに嫉妬していたのでした。魔女は姫様の服に着替え、ほくそ笑みました。 目が覚めると姫様は暗い街の路地にいました。 「ここは…?」 通りがかる人達は姫様を見てはクスクスと笑っていました。 何事かと思い近くにあった水溜まりで顔を見ました。すると つり上がった目は濁った水のように灰色く、白髪混じりのボサボサの髪によぼよぼの顔があったのでした。 姫様は慌てて城にかけつけました。 「私よ!この国の姫よ通して!」 そう言っても兵士たちはまさか姫様と気づかず、口も聞かないで追い出しました。
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