第二章

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 何度も何度も欲望のままに白濁を静香の中に放出しさすがに腰やら足が気怠くなると、静香もまた限界だったのか気を失うように意識を手放した。  翌朝起きると、もう静香の姿はなかった。  冷たくなったシーツと、情事の名残だけがシーツに残されていて、いっそう史哉をやるせなくさせた。  今までは静香に恋慕を抱いていたことはなかった。  けれど、もうすでにどっぷりとハマっている。自分に恋をしているかのようにうっとりとした視線を向けてくる静香に囚われてしまったのはたしかだ。 「勝手に帰るんじゃねぇよ。絶対、終わらせないからな……っ」  一人呟いた言葉は想像以上に侘しい。  女を抱いて、腕枕で朝を迎えるなんてかったるいとさえ思っていたし、ベッドだけの相手だっていた。  それなのに、静香のことはどうしてもかつての女性たちと同じだと思えなかったのだ。  自分を見つめてくるあの目が忘れられない。泣きだしそうに潤んでいるのに、意志だけは強くて、昨夜の時点でもうなにも言わずに帰ることさえ決めていたように思える。
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