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それから2日後の事。
体育の後、教室に着いたとき、教室には俺しかいなかった。
俺の机の上には、嫌われたくなくてきれいにたたんだ制服。
と、その横にひとつ、ケシゴムが置いてあった。
「誰のだろう…。」
そっと持ち上げる。
……。
見た感じ、…………… あの子のだよな……… 。
以前、あの子の後ろの席になったときに使っているのを見た。
それ以降、クラス内でほかの人が同じケシゴムを使っているのを見たことがない。
だから、きっと、…あの子のだ。
………いや、確証はないが。
でも、なんであの子のケシゴムが、俺の机に?
もしかして、誰かが俺の好きな人があの子だと気付いて………
「知ってるぞ」という、メッセージ⁉
いやいやいや、まだあの子のと確定したわけじゃないんだし。
今一度ケシゴムをじっと見る。
カバーを外せば、………名前がかいてあるのかもしれない…。
だけど、…人のケシゴムカバーを外すのは抵抗がある。
…が! 仕方ない!見よう!いや、見なければいけない!
持ち主を探すためだ!うん!
そっとカバーを外す。
「えっ…」
そこに書いてあったのは俺の名前だった。
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