パパ大きらい

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          *  パパが死んだのは、一か月まえのことだ。  会社からかえるとき、あたまのへんな人に、ナイフでさされたんだ。  ママは、パパの死体にどなりつけた。 「どうして、ほけんをかけておかなかったのよ!」  ほけんというのがあると、死んだときに、お金がもらえるんだって。  でも、パパは、ほけんをしておかなかったらしい。  だから、ママは怒ったんだ。  しばらくして、ママは「はんごんや」という人にたのんで、パパを生きかえらせた。 「うちには、お金がないの。パパにかせいでもらわないといけないの」  ママは、あたしにそうせつめいした。  生きかえったパパは、また会社にゆくようになった。  体が、かくかく、とへんな動きだった。  でも、とにかくはたらくようになった。  ママは、パパのきゅうりょうが入ると、またパチンコをするようになった。  パパははたらきつづけ、くさくなっていった。  くさいだけじゃない。  パパのかおも手も、ちょっとずつ、きもちわるい色にかわっていった。  においがくさくて、見てきもちわるい。  だから、あたしは、ますますパパがきらいになったんだ。
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