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今日はどうしても激しい歌が歌いたい気分だった。わたしは自分の気持ちを抑えられないタイプだ。そんな衝動は抑えられなくなり、気づけば音楽室にいた。
音楽室は何故か防音という謎の設備。わたしにとってはラッキーなことである。わたしは音楽室の真ん中に立ち、歌う。
やはり歌はいい。普段のわたしを捨てて、本当のわたしをさらけ出せる。だから、わたしは作詞家・作曲家を尊敬する。そして歌詞やメロディを声であらわす歌手を尊敬する。
歌はわたしの生きる意味である。別に歌い手になりたいわけではない。わたしはそこまでうまくない。それでも歌は、わたしの一部なのだ。声さえ発せれば、誰でも歌える。たとえ貧乏でも、大富豪でも、難民だったとしても。そこに制限はない。それが歌なのだ。
歌い終わったわたしは、屋上へ上がった。
あの子の家のカーテンはしまっていた。明日は聴かせてあげよう、そう思った。
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