![52554c1f-fc26-470e-a8de-5965499b5c70](https://img.estar.jp/public/user_upload/52554c1f-fc26-470e-a8de-5965499b5c70.JPG?width=800&format=jpg)
それから、今度は広場から東に向かって伸びている
Erdegasseを、歩いて行くことにしますね。
この道沿いにも
Der BrunnenissyerFachwerk häuserが、ずっと並んでいます。
本当に白壁に色を付けた梁を目立たせて建てられた家々は頑丈で冬は暖かく山沿いの緑の多いこの町に、とても似合っているのです。
私、ラニイはこの町に貰われてきてから、いつも思いますよ。
私達の生活するこの美しい町には、いくらお金を持っていようと、うちの店で買い物しようとしてくれようと、決して行儀の悪い観光客なんてものには来て欲しくないし来てもらう必要もないですね。
もちろん私達の事を、ちゃんと考えてくれる礼儀正しいお客様は、いつだって大歓迎なのですが…。
大事な事なので二回言いますが、この町は、私、猫のラニイや友達の
Nalaや、その飼い主のローゼマリーや大好きな町の人達が普通に日々の営みを静かに送っている場所なのです!!
Die F-Bahnの集約された国際都市
Am-Main Hbf.には、
Das reich der Fabel内からも同盟国からも、もっとその外の名前も聞いたこともないような国からも観光客とやらがやってきます。
だから外国人の観光目的の人間達も多いのですがラニイはその土地で生活している人の事を考えない、ずうずうしくて騒がしい観光客という人間達が大嫌いです!
おかげ様で今はそんなおかしな人間達は、この町にはめったに、やってはきませんが浮かれた気分と、その時の感情のノリだけで、お金を払ってやるんだっていう態度で私達の生活を邪魔するような厚かましい人達は、お客様であってお客様にあらず。
Kaiser AdolfPlatzで、いっそ町民評議会を招集して、みっともないお客様方は、この町から即座に追放するべきだと時々思うのですよ…。
Muffと、ぶつぶつ言っているうちに
Der Marktplatzに到着しましたよ。
ここでは、毎週月曜日と木曜日の週に2回、
Der Marktが開かれているのです。
野菜に果物、肉に
Die Wurst、
Die Käseそしてはるばる北の港から運ばれてきた魚まで売られているのですよ。
おまけに時には遠い外国から、わざわざ歩いてやってきたという
鰻の燻製まで売られているのです。
すごいでしょ!
町民評議会や時には裁判も行われる
Kaiser AdolfPlatzが、この町の公式の場である
Gut Stubb的な広場だとすれば、同じ広場でも
Der Marktplatzは庶民の為の気兼ねのない台所と、いったところでしょうか?
この市場の日は、もちろんローゼマリーと一緒に、私、ラニイも一緒にお買いものに行きますよ。
今この時期にはラベンダー屋さんのラベンダーの量り売りの屋台が出ていて、その前を通るときは、いつもとてもいい匂いがします。
ローゼマリーを始めこの町の人達は、このラベンダーを量り売りで買って枕の中に入れたり小さな布の袋に詰めて防虫剤にしています。
この時期になると、また今年の一年分を量り売りで大量に買って去年までの物と中身を入れ替えるのですよ。
えっ?
ハンネローレのコンディトライは市場では何か売らないのかって?
そんな、お店がありますから市場でわざわざ売ったりはしませんよ!
それにね、市場に出店する権利金はとても高いのです。
さて、今日は市場も開かれていないので、がらんとした
Der Marktplatzを今度は南に向かって
Teichweideと、いう名前を持つ道を真っ直ぐあるきます。
この町の町並みは、ほぼ幾つかの決まった色からできています。
まずは白。
すべての基本の色。
この町の壁はお城を基本として、ほとんどが白壁なのです。
雪のような白壁に木組みで、そこに刷毛でスウッと三角や四角の規則的な線を引いたようになっているのです。
もちろん白壁でない家もありますよ。
例えば、ナーラの住んでいる
Das Schiefe Hausとか、林檎色の壁を持つ市庁舎とか…。
でも壁という基本の色が白だからこそ、この町の美しさは際立っていると思うのです。
そして我が家や、お城と同じ粘板岩のうろこ屋根の蒼黒色。
この町の屋根の色は、蒼黒色と弁柄色の大体この二色が、それぞれに建材として使われていることが多いのですよ。
そして木組結構建築部分は窓枠をふくめて赤か緑に塗られていること多いですね。
そして、この木組結構の部分には家々によって彫刻を施したり、曲線模様にしたりと個性を出しています。
壁の白、屋根の蒼黒と弁柄、そして窓枠と木組結構部分の赤か緑、これがこの町を歩いていて印象に残る色達です。
でもね、どの家もどの色も基本を外していないので、どの道を歩いていても確かにこの町の中にいるのだという変わらない安心感があるのです。
そして壁の家々の窓辺を飾るのは赤いゼラニウム達。
長い、長い、冬の間
Das Kellerに入れられていた花々が青い空の季節の風に、いい香りを漂わせながらそよいでいます。
さあ、次に
Salztalという名の道を右に曲がって、
Tee-Str.を真っ直ぐ行くと、そこは再び
Kellner-Str. です。
ここから再び北に歩いていくと我が家である
Tönengerhaus ですよ。
はぁ、今日は猫にしてはよく歩きました。
途中にある教会の前で一休み。
この町の教会は美しい天井画が自慢ですよぉ。
もの静かな白壁の佇まいからは想像できないほどの色彩の洪水のように煌びやかで美しい天井画は、見続ける人達の首を必ず痛くさせてしまうほどです。
あっ、ちなみに人間には首が痛くなるような体勢は健康にあまりよくないそうですから、いくら綺麗でも注意はした方がいいと思いますよ。
嗚呼…この季節まだ日は高く日が沈んで暗くなるまでには、かなりの時間があります。
人目に付かない場所を探して少し毛繕いをしてから、それからお昼寝…。
嗚呼…気持ちいい、風もいい具合に吹いてきました。
なんだか、瞼が重たくなってきましたよ…。
“Ist mir doch egal. Schnurre Schnurre Miaaau.”
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