第10話 バームの反乱

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軍議が終わったその三日後の事だった。 ヤーケン城の外には二万の王都軍が陣を張っていた。 ――遂に来たわね。 早朝から私は城の城壁の屋上に登った。 城壁の歩廊を歩きながら、今にも迫り来るであろう王都軍の数を眺めていた。 「いい眺めだ」 心の声から、永白山の主が声を掛けてきた。 「起きてたの?」 「朝起きるのは当然だろ」 「……確かに………あの軍勢どう見る?」 「ものの数秒で決着がつく」 当然の答えに私は笑った。 「そうよね」 「でもしないんだろ?」 「そうよ。約束は守らなきゃ」 「何だか遠回しになってやしないか?」 ドラゴンは半ば不服気味で言った。 「仕方ないでしょ。お楽しみは最後に取っておくものよ」 「まぁいい。出番が来たら教えてくれ。俺は二度寝するから」 ドラゴンはそう言うと話を切った。
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