第13話 戦に勝つ秘訣 

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「閣下ぁ、お待ち申しておりましたァ。ミルル、とっても寂しゅうございましたァ」 ミルルは猫なで声でハーネスの身体をいやらしく触り始めた。 「悪かったな。ここ最近、主の周りが騒がしくてな。お前にも寂しい思いをさせてしまった」 ハーネスはミルルに謝りながら、彼女のお尻を鷲掴みにした。 「いやん、閣下ったらぁ」 「ミルル。わしの疲れをお前で発散させてくれ」 ハーネスはミルルの身体を愛撫しつつ、彼女をベッドに押し倒した。 今、奴はクローゼットに背を向けている。 倒すなら今しかない。 そう意気込んだ瞬間だった。 「だが、それもできなくなった様だ」 ――えっ? それは一瞬の出来事だった。 突然、一つのナイフがクローゼット目掛けて飛んできた。 私はすぐにクローゼットを閉じようとした。 しかし時すでに遅し…… ――うっ! ナイフは心臓部分に命中した。 だが、鎖帷子を装着しておいたので奥深くまで刺されることはなく、衝撃で声が出てしまったに過ぎなかった。 それでもハーネスに気付かれてしまった事には変わりはない。 「いるのは分かっている。さっさとクローゼットから出てこい」 ハーネスの言葉に私は観念し、ゆっくりとクローゼットを開けて出てきた。 そこには既にナイフで一刺しされたミルルと、彼女を刺したハーネスが余裕の笑みで立っていた。
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