落ちた、けど

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 常に完成させた小説、ていうのは自分の中で最高の出来というものだ。  むしろ私は常にそう思いながら書いているし、文句なしの自分の好きなものを詰め込み誰にでも共感してもらえるような秀逸作品だと信じて疑わない。ていうかそういう自信がないと小説書けないし投稿できないしコンテストにも出せない。  処女作品を出す時はそれはそれは緊張した。    心臓が爆発しそうだったし、投稿したもののやっぱすぐ消そうかと何度も編集ページに飛んだしコンテスト参加ボタンを取り消そうとまで考えた。  でも、自分の作品を見てもらえた数字を見た瞬間。  その喜びの半端なさに全身を何かがゾクゾクと走って震えた。  いいね、てボタンを押してもらえた時は顔覆ってベッドの上を埃が舞うのも気にせず転がりまわった。  ああこれが、承認欲求満たされたってやつか。  その()()()を経験した日から、私は小説をコンテストに出すことが日常となった。
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