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「実は西の魔女が死んだ後、魔女の縄張りに住んでいた魔獣達が、どういうわけか、活動範囲を広げていましてね………。先程村にまで降り来て、村人を襲ったのです。そこで調査隊が早朝、現場へ向かって調べて来たのですが、どうやら魔獣同士の争いが起こっているみたいなのです………。村の者達の中には、魔女が消えた事により、その縄張りの支配権を巡って争っているのだとか、確かそんな話も聞きましたね」
なるほど………シオンの奴が心配になって来たな。
「エレナ!ドレッド兄さん!、俺、ちょっと先に行ってくる!。2人は村の人達からシオンに関しての情報がないか、調査してくれ!」
「あ!、ちょっと!、カイル!………もう、1人で何が出来るっていうのよ!。ビーストサモナーになったからって、浮かれちゃって………」
エレナはプクーっと、ほっぺを膨らませて、遠ざかるカイルの背を見届けた。
「妹よ!。行くがいい!。情報収集は俺に任せておけ……。俺も弟と同行したいのは山々だが、さっき乗っていた馬車に、剣を忘れてしまったからな………。今朝買った新品なのに……しょんぼり」
「え゛〜〜〜!。また〜!?。もうー、わかったわよー」
そして彼女もカイルを追いに走り出す。
「あ!、でもその前に!、やる事あるんだっったわ!」
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