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「もしかして、ここから落ちたんじゃ」
「だとしたら、もう生きちゃ」
面の連中が、ライトを下に照らしながらに口々にしている。
その光りが照らす先は、急な崖になっている。かなり深く、下には川が流れているが、もし、この高さから彼女が落ちたなら・・・。
「とにかく、探すんだ。喩え死体だろうとな」
頭らしき、一人だけ違った面をつけた男が、慈悲もない冷酷な言葉を交えながらに命令口調で言った。
言われるがまま、面の連中は暗がりの中、下へと続く道へと散って行く。
一人残った頭らしき男は、そこに立ち伏している。
面に阻まれ何を考えているのか表情こそよめないが、暫くして、スマホを取り出し、どこかへとかけだした。
・・・・NEXT・・・・
第一章 無音の歩み
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