1 神話のフーラン

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1 神話のフーラン

 その老人は白く長い口髭を蓄え髪も白髪。顔は皺が目立ち老人らしいが目には力強さが感じられる。衣服は色あせた法衣姿で杖を持っている。  容姿様相はまさに仙人さながらである。  老人はどこであれ裸足で歩き、袖や裾を捲し上げた時に見える腕っぷしや足は細見ながら頑丈に見える。それは、細身の筋肉質な男性ほどの肉付きと同様である。  ある者が老人に名を訊いた所、老人はフーランと名乗った。  その老人の行いは人知を超えたものばかり。  杖を掲げて大地を割り、時に地面の一部を隆起させ、雨を降らせて雷鳴を轟かせもする。  まさに人間の容姿をしながらもその御業は神そのもの。  その仙人は突如現れ、力を中々披露せず、争い合う者達のどちらかを味方するわけでもなく、下手をすれば両方をその力の餌食となる。  仙人が人々の前に現れる理由は未だなお不明であり、突然現れある日突然いなくなることから神の類だとして、フーランの名が神話に記される事になった。
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