この話を読むにあたっての説明

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それからの毎日は、苦手だった早起きを克服し、弁当を作り、残り1年の学校に通いました。その後、大学には行かずに就職しました。友人と一緒の職場に就けて嬉しいはずなのに、母がなくなってから私は心に空洞が空きっぱなしなのです。友人が言うには私は変わったと言うのです。自覚は……もちろんありません。でも心に空いた穴からは冷たい風がずっと通りつづけるのです。まるで私はずっと苦しまなければならないように。この空洞が埋まる方法が知りたくて知りたくて休日は必ずお墓参りに行きました。ずっと墓石の前で学生のときの様に楽しかったこと辛かったこと全部話しました。それでも私の心は満たされなくて、どうしようもない気持ちになるのです。そんな日々を暮らしていたら20歳の誕生日の日、実家にある1通の手紙が届いたのです。 それは、3年前亡くなったはずの母からの手紙でした。
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