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はしゃぎながら過ぎていく夏の夜は
いつも通るコンビニでさえ
夏祭りの屋台気分で真っ白な光を放つ。
その時、携帯が鳴って着信が入った。
まだガラケーの俺は、携帯をパカっと開く。
着信:しんちゃん
あーあのスケボー少年のしんちゃんかー!
小学生みたいに、たまにスケボー担いで店でカキ氷食べたいって騒ぐ、あのしんちゃん!
「はい もしもし、しんちゃん?」
「もしもし、いたる君」
「おー うん え? あー あー」
おもむろに返事をしていたら、
れいこちゃんと目があった。
「おー!じゃあ行くわ!」と言って
ぷつりと電話を切った。
れいこちゃんに、
「かずやとしんちゃん達みんなで
呑み来てるから来ないかだってー
れいこちゃんも行こう」
と勝手に決めて、れいこちゃんの手を
きゅっと握った。
れいこちゃんは、嬉しそうに
コクリと頷いて、俺の手に身を任せた。
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