幸せのかたち 3

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どうやら、かずやと スケボー少年しんちゃん達は おたふくって居酒屋で飲んでるらしい。 俺とれいこちゃんは さっきより、少し足早になり 方向転換し、おたふくへ向かう。 そして、合流。 しんちゃんが一番奥の座敷で、 俺達を確認してから ピョンと飛び出して、高く手を挙げる。 その後ろから、かずやがまた目を 丸くしてヒョイと頭一つ飛び出した。 俺はポケットから突っ込んでいた 片手を高くあげる。 れいこちゃんは軽くはにかみながら ペコっとお辞儀をして 「彼女のれいこです」と挨拶をした。 れいこちゃんの肩をぐいっと引き寄せて、 「彼女のれいこちゃんです」と 俺は皆に紹介をして、すいっと座敷にあがり 彼女を隣に来いとばかりに ひらひらと手で合図した。 「れいこちゃんかわいー!マスター! よ!このお似合いカップル!」 と、少年たちの間から野次が飛ぶ。 咳を切ったように俺は、 店員さんの方を向いて「生中2つ!」。 「みんな知り合いだったんだなー!」 知り合いが知り合いで、その知り合い同士が 仲良しってのは最高の瞬間だな と感慨深くなった。 自分が喫茶店のマスターで良かったと にんまりとする。
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