雨

女性

僕は今雨が降るなか走っている。
本当はこんな汚い雨、当たりたくもない。
しかしあの公園に近づくにつれて雨が透き通って綺麗になっていく。あの日あの女性に会ったときと同じ雨だ。
公園に着く頃には雨は完全に透き通り
純粋な雨になっていた。
けれどあの人はどこにもいなかった。
あの日と同じ綺麗な雨だからワンチャン
会えると思ったけど････
僕は雨が降るなか地面に座りこんだ。

ザグ･･ザグ･････　　ザグ

後ろから足跡がした。僕は振り返った、
そこにはあの女性がいた。
残念ながら裸ではなかった。
しかしやっぱり雨が似合う女性だ。
こんにちは、
僕は何を言って良いか分からず挨拶をした。
｢こんにちは、｣
女性は優しくそう言うと隣に座った。
白いワンピースが泥で汚れていく。
そして雨が降っているので当然のごとく
下着がワンピースの上から透けていた。
男子高校生ならこれを見て興奮するのだろう。しかし僕はそれよりも女性の顔に釘付けになっていた。それほど女性は綺麗で美しく不思議なオーラに包まれていた。
｢探してた？私の事。｣
女性の声もやはり綺麗で透き通っていた。
僕はその綺麗さに驚き固まった。
女性はそんな僕を見ると
｢どうしたの？もしかして探してなかった？｣
いえ！そんな事ないです。
････ずっと････ずっと探してました！
僕の声は考えるより先に出ていた。
｢良かったー、あの日から全然君が来てくれなかったから振られたのかと思ったよ(笑)｣
え、僕は何回もこの公園に来てあなたを探していましたよ。
｢あれ、そうなの？じゃあ時間が合わなかったのかな？｣
それより何で僕に告白したんですか？
しかも裸だったし。
｢裸だったのはもう忘れて。私だって好きで裸だった訳じゃないんだから。
それで何で私があなたに告白したかと云うと
････････私にも分からない(笑)｣
え、