絡まる

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香川が「ニノミヤワタル」を連れていって1週間くらいたっただろうか。 「そろそろ結果が出てる頃じゃないですか?先生」 相変わらず趣味の悪い青いソファ。 商品化させるために調教されている男たちの嬌声が響く部屋で神山は苛立っていた。 「気になるなら見にいったらどうだ?」 人形の出来上がり具合を観察しながら先生が答える。 好奇心で変な薬に手を出したせいでまさか自分が性奴隷にさせられるなんて思ってもいなかっただろう。 「代わりに見てきてよ。ここに閉じこもってても退屈だろ?」 「犯罪者が気軽にうろうろできるか」 反抗してみたが、気になると落ち着かない。 持っている合鍵をじっと見る。 「合鍵か。仲良しだね」 先生にからかわれながらまだ悩む。 「もし二人がセックスしてても所詮肉便器状態でオモチャなだけだ。それでも嫉妬するのか?」 「…する」 幼馴染でずっと一緒だった。 香川は警察官、自分はふらふらと違法な商売で食いつないでいる。 その関係が二人を長続きさせている秘訣かもしれないのだが。 警察とつながっているから自分は逮捕されにくい。 もし裏切られたらそれも危うい。 ぎりぎりまで悩んだが結局行ってみることにした。
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