323人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
「あなたは誰ですか?」
俺の頭をふとももに乗せて神山佑が尋ねる。
「俺‥、は…にのみ…ああ!‥、やん!」
「あなたはオモチャです」
「違うっ‥俺は…‥んぐっ」
神山は俺の口に紙を突っ込んだ。
薬物特有の匂いがして、だんだん意識が朦朧としてくる。
痛かった穴も、今は快感を生み出す器官に成り下がった。
「あなたは誰ですか?」
「んっ・・、ふ」
「ああ、これでは答えれないですね」
俺の口から紙が取り上げられる。
「あなたは誰ですか?」
俺の乱れた髪を梳いて同じ質問をする。
「‥‥お‥れは‥‥、あぁ‥‥ぁ‥」
「あなたはオモチャです」
何度も何度も同じ質問。
余計に思考がゆるくなる。
最初のコメントを投稿しよう!