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死体のそばに置かれている謎の便箋。
その一枚にわからない薬物が塗られていて、舐めた本人は強烈な快感に襲われたんだろう。撒き散らされた白い液体で部屋は青臭い。
成分も犯人も全くわからない。
手紙という古典的な方法で取引されているためなかなか有利な情報が得られなかった。
なにかの拍子に神山佑の名前がヒットした。
それが何だったのかもう思い出せない。
今はオモチャ。
「おれ‥は‥‥、オモチャ」
ご褒美とばかり神山が胸の突起を指で転がした。
「‥ぁ‥ん」
「あなたは誰ですか?」
また同じ質問。
ソファにいた青年が運ばれていった。
「買い手がいてラッキーな奴。まあすぐ使い物にならなくなるだろうけど」
先生はデータでも取っていたのかノートを閉じた。
すべてがアナログだ。
「…あ、ああ‥はっ‥、ん…‥」
俺はオモチャだった。
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