第一話 着陸失敗!?

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第一話 着陸失敗!?

風は強風、しかも強烈な向かい風だ。 「本当に降りる気なんですか?」 フラット・ヘリコプター社の運転手がそう言う。 「ええ。取材なもんでね。どうしても行かなければならないんですよ。」 「そうですか。それではそろそろドアを開閉しますので、準備してください。」 あまり乗り気でゎは無さそうな運転手がドアを開ける。 一気に緊張感が漂う。 スタッフの六井や、カメラの長戸も焦りを隠せないようだ。 「じゃあ、西角、お前が行け。」 「えっ!?私ですか?」 「ごちゃごちゃ言ってないで早くしろ!」 突然の指名に戸惑いながらも私は仕方なく命綱をつけドア前にいく。 冷たい風にさらされる。 下を見る。 恐ろしい高さだ。 「では、3,2,1で行きますので、3で飛び降りて文鳥島の砂浜へ向かってください。」 めちゃくちゃだ。 改めて私はそう思う。 「3,2,1ジャンプ!」 私の体が空中に放り出される。 と、その時背中の荷物とパラシュートがないことに気付く。 はぁ!? 飛び降りる前まではあったのに…まさか、下に落ちてしまったのか!? まずい。ものすごい勢いで地上へと降りていく。 このままでは下の森に一直線に刺さってしまう。 や、やばい。
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