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朝になり、国の王は家来を連れて二人にこう言った。
「お前は五十里も遠くから来ているのに、どうしてこれっぽっちしか毛が刈れないのかね」とジプシーに。
ジャックには「私が寝るために刈った毛で、どうしてお前が寝ているのかね」と言った。
ジプシーはジャックに、「どうして俺が刈った毛で寝るのかね」
ジャックはジプシーに、「どうして少ししか毛を刈れないのか。
どうして羊を簡単に集められないのかね」と言った。
ジャックには家もなく、夜は牧場の外で眠った。
ジプシーはまた、五十里離れた牧場まで通った。
二人は死ぬまで牧場で働き、ジプシーは犬を飼って羊を簡単に集められるようになった。
ジャックはジプシーより、羊の毛を多く刈れる事は一生無かった。
《おしまい》
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