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羽ばたいた先に
ああ…愛しの君。
今どこで、何を、してるのだろう。
君のことを考えてるだけで、胸がドキドキする。
今まで感じたことないドキドキだ。
今すぐ君のところに行って抱きしめたい。
愛を囁きたい。
連れ去ってしまいたい…。
でも、僕は囚われの身。
鳥籠に閉じ込められてる鳥だ。
飛び出すことが出来ない。
一秒でも早く、君のところへ行きたい…。
扉が開く音が聞こえる。
どうやら、主が鳥籠の扉を開けたようだ。
今しかない。
このチャンスは!
扉が閉まらないうちに、僕は飛び出した。
やった…。
自由だ…。
これで…君の元へ行ける!
待っていてくれ!
今、向かう!
翼を大きく広げて!
君の元へ!
「なんだこれ?へんなのー」
「こらー!勝手に読むな!」
「わー!」
逃げたか…。
少年の笑い声がするから来てみれば、こんな所まで飛ばされてたのか。
僕のポエム…。
今度は飛ばされないよう。
誰にも読まれぬよう。
ポケットの奥に押し込んだ。
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