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「仕事の前に行ってこようかなって思って」 どこに?って聞かなくても凛の顔を見ればわかった 凛がその顔をするのは毎月同じ日 「方向同じだから送ろうか?」 「いいの?」 「嫌なわけないじゃん」 ありがとうー!って後ろから抱きついてくる凛と激弱な俺の理性が朝から戦いを繰り広げる 「すぐ準備するね!」 バスルームに消えて行った凛の背中を目で追いかけた 一緒に暮らし始めて1週間とちょっと 朝一で理性が負けたことはまだない でも負ける日が来るのはそう遠くないと思った 俺の携帯がテーブルの上で震えた 幸せな気分が一気に消える 嫌々ながら携帯を手に取り耳に押し当てた 「何?リサ」
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