魔王だって眠くなる

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 なんだかんだと文句を言うガルを風呂場に押し込み、例の如く俺も裾と袖を捲りあげてこれまで同様頭から水をかける。  最初の頃は「目に水が入った」だの「顔にかけるな」だの「ガシガシやったら痛いから」と文句ばっかりだったガルだけど最近は慣れてきたのか、気持ちよさそうに目を瞑っていて口角が上がっている。  そうなれば俺だって悪い気はしないし、体の隅々まで丁寧に洗ってやろうって気になる。  魔族には一部を除いて男性体しかないらしくて、それでどうやって種を増やすのかと不思議だったんだけども、そもそも魔族は腹から産まれるというものではないらしい。自然発生的に産まれるのだとか。  だったらそこに付いているそれなりにデカいソレも不要なんじゃねえかなとか、仕込むためのものじゃねえならもう少しサイズ感考えろよとか思ったりもするけど、ソコが無闇に小さい魔族も笑いものだよなぁとも思う。  そんなこんなで魔王ガルデリカを湯船に浸からせて、早々に風呂場をあとにする。  一昨日と昨日、ちょっと熱を出して寝込んだだけなのになんでこんなに汚れるのかわからん、とせっせと後片付けをしてガルが出てくる前には部屋もベッドも綺麗にしておく。 「そろそろ出てこないとふやけんじゃねぇの」  風呂場のドアを開け中を覗き込むとデロンデロンに溶けた魔王ガルデリカが湯船に浮いていた。 「ぎゃーーーー!!」
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