僕のお兄ちゃん。

囚われのお兄ちゃん。

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"彼女"を誘拐してから五日目。
彼女はもう精神的にも肉体的にもかなり辛くなっているようだ。もう男達に対して抵抗をしなくなった。涙は枯れ果ててもはや絶望しているようだ。
そりゃあ絶望くらいするだろう。
お前はあと二日間毎日顔も知らぬ男達に乱暴に扱われて、犯されて、そしてこの男達と"共に"殺されるんだから。

辛い辛い一週間だったよね。
お前が僕のお兄ちゃんと結婚すると家に報告にきてからの一週間、僕は今お前が感じているであろう苦しみよりもさらに上の苦しみを味わってきたんだよ。
だからこれは当然の報いだよね。

お前が悪いんだよ、僕のお兄ちゃんを取るから。僕はお前よりもずっとずっと前にお兄ちゃんと結婚の約束をしてたんだよ。
それなのにお前が横取りしたんだよ。

僕はお兄ちゃんのためにたくさん勉強をした。もっともっと格好よくなれるように努力をした。お兄ちゃんのことだけを考えて生活してきた。お兄ちゃんだけを信じてた。
僕の心はいつでもお兄ちゃん専用。
お兄ちゃん大好き。愛してる。
今も昔もずっと、お兄ちゃん以外はどうでもいい。お兄ちゃん以外目障りだ。

「やっと、やっと二人で幸せになれるね。
お兄ちゃん、大好きだよ…♪」

僕は画面越しに移るあなたを見て静かに微笑んだ。