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僕だけのお兄ちゃん。
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ねえ、お兄ちゃん。
お兄ちゃんと僕はずっと二人一緒だよね。
それ以外の人と一緒にいるなんてありえないよね。僕以上にお兄ちゃんを幸せにしてあげられる人なんていないよね。
やっと、やっとだよ。お兄ちゃん。
やっと、七日が経ったよ。
やっと、お兄ちゃんは僕のものになるんだよ。
ねえ、お兄ちゃん。
僕はずっとこの日を楽しみにしていたんだ。
十五年前からずっとこの日を待ちわびていたんだよ。
大好きだよ、お兄ちゃん。
これからは僕だけのお兄ちゃんになって、一生僕から離れないでね。
ま、お兄ちゃんがどれだけ嫌だと言っても離すつもりなんてさらさらないけど。
「そんじゃ、そろそろ邪魔者は消し去るとしますか。
……僕とお兄ちゃんの素敵な愛の物語にお前の存在はいらないんだよ。邪魔。
僕のお兄ちゃんと結婚なんてしなければきっとそこそこに幸せな人生を送れただろうにね。可哀想。
来世は僕のお兄ちゃんじゃない人と結婚してそこそこに平和な人生を送れるといいね。
じゃあね、ばいば〜い。」
僕がスイッチを押した途端、モニターの向こうにある部屋は大きな音を立てて大爆発をした。
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