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『けーた』お題:許せない団地 制限時間:15分
慶太は団地に住んでいた。
学校の黄色の帽子をかぶって半ズボンで部屋までかけ上がる。
バタンと扉を開けて荷物をおろし、
すぐに階段を駆け降りる。
ぽすんと靴の底が地面を捕らえてここは一階だ。
「遊ぶことが子どもの仕事です。」
と田中先生は言っていた。
慶太はよく先生の言うことは分からない。
でも、まぁ遊んで良いということなら、そうなんだろう。
団地の壁の広いところで、いつも通り持ってきたボールで壁当てをする。
野球はうまくなりたい。
小学校に入ったら野球チームがある。
「こら、危ないやろが!」
と、突然誰かに怒られた。
何があったかはよく覚えてない。
でも団地は嫌いではなかった。
子どもの頃の思い出だけれど、そう思う。
http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=518439
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