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第45話 世界は平和
「待て!」
「待てと言われて待つバカがどこにいる!この世からBLをなくすのだ!俺の推しを振った罪は重い!」
「くそっ、こうなったら変身だ!皆、いくぞっ!」
『変身!』
「美しいあなたに向ける情熱、バラレッド!俺と熱烈な恋しよう。あなたを愛してます」
「不可能な愛を成し遂げる奇跡、バラブルー!お前に神の祝福を」
「平和な友情、バライエロー!友達だって嫉妬しちゃうよ」
「輝かしい感銘への感謝、バラピンク!可愛い人、その愛に満足しましょう」
「純潔なる愛の吐息への尊敬、バラホワイト!私はあなたにふさわしい、かな?」
「この世に薔薇が咲く限り、世界からBLはなくならない!」
「出たな、バラレンジャー!」
「アンチ、今日こそBLをお前の安地にしてやるぜ!」
「ふん、小賢しい!いつも俺の推しは振られるのだぁぁぁぁ!」
「くっ、何てパワーだ」
「今日のアンチは一味違うって感じだね」
「きっと相当の推しキャラがあて馬にされたに違いない」
「くらえ、ジークフリート!」
「僕もいっちゃうよ!サンライト・ロマンティカ」
「まだまだ攻めるよ。ファビュラス!」
「私も加勢致します。エルミタージュ」
「こいつで仕舞いだ。フロリバンダ!」
「こんなものぉぉぉ、きくかぁぁぁぁ!!」
『うわぁっ!!?』
「ヤバイよ~、全然効いてないじゃん」
「諦めるな!まだ、まだ何か手はあるはずだ」
「でもどうすれば…」
「…ベビー・ロマンティカ」
「ぐぉぉぁぉぉ……!」
「お前はっ!」
「やすらぎ与える確かな絆、バラオレンジ!無邪気な君に幸多かれ」
「兄ちゃん!」
「えっ、オレンジってイエローの兄ちゃんだったの!?」
「言ってなかったっけ?」
「今はそんなことを話してる時ではないぞ」
「そうだった!」
「でも私達の攻撃では彼の目を覚まさせることは…」
「いや……方法ならある!」
「まさかレッド、あれを!?」
「あぁ、いつかはって心に決めてたから…」
「そうなのですね…」
「それならば私達に止めるすべなどないね」
「いってらっしゃい」
「この世界の平和はお前に託す」
「おう、俺行ってくる!」
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