ℱの音色

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《──優勝、おめでとう。若菜》 「──!」 その声は、目の前の遼から聞こえてくるものではなかった。 まるで私自身の中に響いているかのように聞こえるのだ。 明らかに、生身の人間の発声ではない。 (やっぱり──) そう気づいた途端、いろんな思いが一気にあふれてきた。 「遼! なんで死んじゃったの……あんな怪我くらいで……どうして……っ!」
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