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「──きゃっ!」
突然、わきから何かが飛んできた。
私は反射的に身を引く。
するとその物体は目にもとまらぬ速さで遼に向かって飛んでいった。
(危ない──!)
そう思うのに声が出ない。
でもその瞬間、遼の目が驚きと恐怖に見開かれた。
(当たっちゃう──…!)
突然、屋上庭園に突風が吹き抜けた。
あまりの勢いに思わず目をつぶる。
──カラン。
何かが落ちるような音がしたかと思うと、突風はぴたりとやんだ。
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