第10話 因幡の白兎の予言は、国家間大戦争の口火を切った その3

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  前回「その2」の締めくくりで、近いうちに「その3」をやりますよ、と宣言しました。  ゴメンナサイ、僕は嘘つきでした。なーんと前回の公開から、3カ月近くも月日が経ってしまいました。本業の繁忙期で連日残業続きだったとはいえ、これは公開の間隔が開きすぎです。このヨタ話をお待ちくださっていた皆様に土下座して謝らせていただいたのち、続きを語らせていただきますね。 _(_^_)_ へへーっ……。  さてさて、前回は命からがら根之堅洲国(ねのかたすくに)へと逃れた大国主命(おおくにぬしのみこと)が、そこで彼を待ち受けていた須勢理毘売命(すせりびめ)と結婚したところで「その2」は終了していましたね。当然ながら「その3」は、その続きから始まります。  根之堅洲国の過激派勢力である須勢理毘売命が、反乱軍の首領であった大国主命と結びついたことを、根之堅洲国の長である須佐之男命(すさのおのみこと)は快く思いませんでした。 なぜなら、須佐之男命は大和朝廷の強大さや恐ろしさを熟知しており、朝廷への服従を誓っていたからです。須佐之男命は大国主命の殺害を企みます。  神話では、須佐之男命は大国主命へ、蛇の(むろ)百足(むかで)・蜂の室,野焼きなどの試練を与えたとされています。ですが、実際は殺人計画です。しかしながらいずれの計画も、大国主命に味方する須勢理毘売命の忠告や機転によって切り抜けられます。とうとう須佐之男命は縛り上げられたのち、大国主命から宝器である生大刀(いくたち)生弓矢(いくゆみや)天詔琴(あめののりごと)を奪われて、須勢理毘売命と連れ立っての逃走を許してしまいます。  さて毎度のご慣例、考察TIMEのお時間です。大国主命が根之堅洲国を離れる際に、須佐之男命から奪った生大刀・生弓矢・天詔琴とは何なのでしょうか?  僕はこれを単なる宝器ではなく、太刀や弓矢を携えた人々と読みました。だってどちらも「生きて」いるでしょう。ごく普通に考えて、生きている太刀や弓矢などありはしません。生大刀・生弓矢の意味は、それらを使いこなせる人々。つまり、太刀や弓矢を装備した根之堅洲国の軍隊だったのです。  そして天詔琴。琴は楽器の意味でしょうが、直接戦いの役に立つとは思えません。この天詔琴について、僕はあれこれと考えてみました。すると根之堅洲国を離れる際、須佐之男命が放った言葉に秘密を解く鍵があることに気がつきました。  天詔琴の説明についてはもう少し文字数が必要なので、後で再び述べます。ですからここでは、天詔琴とはある重要な秘密が隠されたキーアイテムだった、と考えることができる品物なのだよ、というくらいで締めくくることにしましょう。 「その4」へ続く……。
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