0人が本棚に入れています
本棚に追加
その人だかりは十数人の割りと年配の方の集まりだった。
その内の一人がこちらに視線を写す。
「なんだい、あんちゃんたち」
マルコの方がその言葉に反応する。
聞きたいことを直球に言う。それがマルコの処世術だった。
「ごめんなさいねー。この町に情報に詳しいひととかいます?」
いつにもない丁寧口調。つまり仕事モードだ。
「何の情報だい?」
「色々と。俺達はちょっとこの町に来るのが大分久しぶりでね。下調べ、そう、歴史を知りたくてですね」
「はー、そういうこと。まぁ、確かに知識を埋めとくのはいいことだな。んー、そうだな。あそこの奥に通りがあるだろう?そこを直進し、左に曲がって突き当たりを右にいった所に情報屋はいると思うぜ」
案外なんなく、情報屋に辿り着いた。
拍子抜けな部分はあったが、取り敢えずその人の言う通りにそこへ向かう。
「ありがとう。これは礼です」
少しばかりのチップ、そうお金を渡す。
「へー、しっかりしてんだね。また会うときはとびっきりの情報屋を探しとく」
「どーも」
そして二人は目的地へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!