〈第2部〉最終話※

10/22
923人が本棚に入れています
本棚に追加
/198ページ
浴室のドア前に適当な服を置き部屋に戻るとしばらくしてシャワーの音が聞こえてきて、俺はふと現実に引き戻される。 …一体、どうしたらいいのだろう。 立ち尽くしたまま初めてのこの状況を必死に分析して…とりあえず布団は敷いてみた。 中岡が出てきたらどんなテンションで話せばいい?つーか、俺なんかにホントにできるのか?冷静になってそんなことをぐるぐると考えるけれど結局答えは出ないままで、余計冷静さを失った気がする…。 「なっちゃんシャワーと着替えありがと…って、なんで正座?」 「わっ!…え?」 突然話しかけられて本気で驚いてしまった。いつの間にか止まっていたシャワーの音にも気が付かず、さらに俺は、緊張のあまり布団のど真ん中で何故か正座していた。
/198ページ

最初のコメントを投稿しよう!