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「月子さんとは…仕事は1年ちょっとくらいかな?私たち従姉妹なんです」
えっ。ちょっとびっくりだ。
親戚は、一緒にビジネスを始めるあるあるかもしれない。
月子さんとマルちゃんは対極にある存在な気がして、血のつながりを感じない…。
「そうなんだ。じゃあ、小さな頃から知ってるんだね」
「はい。家は遠かったんですけど、正月とか夏休みは一緒に遊びました」
「へえ。俺は親戚がいないから、うらやましいな」
「そうなんですか?柳さんって出身はどちらですか?」
「えっと、神奈川県…茅ヶ崎市」
「湘南ボーイ!かっこいいですね」
「あはは。そうだ、この間、一緒にオフィスに行った『朝陽』ってやつ『ミスター湘南』なんだよ」
凄い!っていうリアクションを期待したが、マルちゃんの反応は薄かった。
月子さんがホストの朝陽に入れ込んでるのは、一緒にビジネスをやる上で好ましくないのかも…。
まあ、どこまで朝陽の事を知っているか、わからないが…。
マルちゃんは美味しい食事の間も、小さいバックからグミみたいのを取り出し、口に入れる。
うーん。結構、重度な中毒症状だ…。
食事が終わり、駅まで一緒に歩いているとお菓子屋さんを見つけた。
「マルちゃん、ちょっと寄ってもいい?」
「え?いいですよ」
「子供の時、お菓子選手権しなかった?」
「え、好きなお菓子を競うみたいな事?」
「そう。小学生時代、自分の好きなお菓子を競う遊びをしていた。100円くらいでお菓子を選び、男子友達の前で選んだお菓子をプレゼンするだ。別に勝っても何かもらえるんじゃないんだけどさ」
「面白そうな遊びですね。柳さんの今の仕事に活きているし」
「そうかも。あ、あった〜。マルちゃん知ってる?このチョコレート菓子。ハンバーガーな形なのに、中はチョコ、バンズはスナック菓子なの」
「本当だ!かわいい!」
「当時はこのバーガーチョコで結構勝ったったよ!バンズにゴマがふっているなど、技術点が高いんだ」
「技術点…。お菓子にですか?」マルちゃんは目を丸くする。
「うん…。マルちゃんはどんなお菓子が好きなの?」
「実はお菓子はあまり…。この体でしょ…。摂生しているの」
…時折食べていたのは、薬だっのかな。甘い物に見えたけど。
「まあ、じゃあこれ会社で友達と食べて。ハンバーガーチョコを買って渡した」
「あ、はい。有難うございます。これから試験的にメール送りますね。それじゃあ、お休みなさい!」
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