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17. 夏姫 @ KAGUYA
朝陽は柿本を誘ったらしく、男3人、月子さんの4人でギャバクラ「KAGUYA」を訪問する…。
マルちゃんは仕事があるから…とオフィスに残った。
作業をしながら、例の謎のキャンディーのようなものを数回口に入れていた…。
悪いと思ったが、一個くすねた…。知り合いに成分調査を依頼しよう。
月子さんに柿本とはサブスク彼女のユーザーとして知り合ったと紹介する。
「サービスをお使い頂き有難うございます」月子さんは深々と挨拶をする。
柿本はキャバクラは初めてらしく、緊張している。
しかも「柳さん、キャバクラは浮気に入るんじゃないでしょうか?」と心配をする。
「まあ、今日は仕事だ…。でも深雪ちゃんには言わない方がいいぞ」
コンサル時代、クライアントとの仕事でキャバクラはよく使った。店外デートもたまにしたが、どうしてもお財布として扱われている気がしてハマれないんだよな。
朝陽は夜の世界は俺の庭だと言わんばかりに、店内に入るなりフロアマネージャーと交渉している。
小春ちゃんは人気があるキャストで、今は接客中だが、すぐ呼んでくれるらしい。
こんな大勢で来たらびっくりするよな。
「朝陽、キャバクラに来る機会なんてないからしっかり盛り上げて!」と月子さんはオーダーをして、開始5分でついたキャストの嬢たちを夢中にさせる。
柿本にも気が合いそうな嬢を選択し、盛り上がったところで小春ちゃんは現れた。
「…ご指名頂き有難うございます。夏姫です…」
清楚な雰囲気を残しつつ、胸元はがっつり開いたドレスでお辞儀をする。
男は一撃でやられるだろう。綺麗な谷間から目が離せない…!
「突然、来ちゃってごめんね!」
月子さんは明るく声をかける。
「びっくりしました〜。どうしたんですか〜?」
小春ちゃんは、驚いているが明るく対応する。
「柳くんが、小春ちゃんにハマちゃって。どうしても会いたいって言うから…」と適当に月子さんは俺にバトンを渡し、他のキャバ嬢と盛り上がる。
おいおい!と思ったが、黒田さんについて聞くチャンスだ。しかも谷間を近くで見れてラッキーかも…。
「小春ちゃん…この店では夏姫ちゃんなんだね。急に来てごめん。実はね…」
黒田さんの件を伝えると、小春ちゃんは「ここではまずいので、個室に行きましょう…」と俺の手を引く。
どうしよう!色仕掛けされたら、負けちゃうかも!とビビりながら柔らかい手をギュッと握り返す。
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