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個室は店内用の照明と比べると…かなり暗い。
小春ちゃんと俺だけしかいない空間だ…。
アメリカ出張に行った時、現地のビジネス仲間に急にストリップクラブに連れてかれた事を思い出した。
ビジネス仲間はこう教えてくれた。
「奥の部屋に行くとプライベートダンスをしてくれる…」
「ダンスしながらドレスや下着を脱いで全部見せてくれるんだぜ…」
小春ちゃんは俺をそこに呼んだんだ。
まさか…小春ちゃんがそうな事するなんてっと思うが、勝手に期待は膨らんでしまう…。
「柳さん、座って話しましょう…」
高級そうなソファーの上に小春ちゃんは俺を導く。
俺の座高が高いので、どうしても小春ちゃんの胸を覗くポジションになってしまう。
そうだ、最近暇なので、世界の「おっぱい」の言い方を調べていた。
英語はtitsと言って、ちょっとエッチく聞こえる。
フランス語はseinsと呼びエロ度が下がる(俺基準)。小春ちゃんの胸元から覗いているのは、seinsだ、オッパイではない。
自己暗示をかけ小春ちゃんの、seinsに誘惑されないようにする。
「柳さん、黒田さんからどこまで聞いてますか?」
「黒田さんは、俺が勤めていたMキンゼーからの横領金は知らないと言っていた。でも多額の資金を小春ちゃんにかけたと言ってたよ」
「柳さんはどう思います?」
「え、俺は単純に真実が知りたい。黒田さんから金を個別に受け取っていたか、それともだだのお客だったか」
小春は俺の目を見上げた。綺麗なseinsの谷間が見れる。
「黒田さんから、特別なお金は受け取っていません。でもキャバクラには何度も来て指名して頂けました。この店で何度も飲むのはそれなりにお金がかかります」
「そうか。思った通りだ。黒田さんがお店を出禁になった理由は?」
「アフターデートの強要です。私だけじゃなく、他のキャストも被害があって。申し訳ないですが、出禁状態です。あと、席でのお触りは過度だったので、要注意人物でした」
ふがっ!小春ちゃんのseinsを触ったのか?罰当たり者め!
「教えてくれて有難う。最後に一つ…。月子さんってなぜ「夏姫」って名前に反応するか知っている?」
「え、ああ…。夏姫さんって、月子さんの妹なんです。基本は仲がいいんですけど、たまに喧嘩をしたりして…。サブスク彼女で夏姫って源氏名は禁止されているんですよ」
「そうなんだ。夏姫さんに会ったことある?」
「はい。たまにサブスクサーブスを丸子さんと手伝っています。とてもいい子ですよ」
情報を聞けてほっとした。
「店内に戻ろうか…。小春ちゃんも席についてね」
平和に戻ろうとした席は、いつの間にか…ホスト、やり手オーナー、チェリー、キャバ嬢のカオスになっていた。
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