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「そういえば、小春ちゃんはどうだったんですか?」
マルちゃんは、急に思い出したようで尋ねる。
「あ、キャバクラにマルちゃんは行かなかったもんね。留学費用を貯めるためにやっているらしい。月子さんも許していたよ」
「ん?キャバ!?小春ちゃん!?」
やべ。ナッキュ、嫌がるかな…。
仕方ないので、経緯を説明する。
「えー。小春ちゃん、ちょっと怪しくね?冬一郎は清楚系に弱そうだし、騙されてるんじゃね?」
「こらこら、なつぽよ。柳さん、すみません。なつぽよはプロファイリングが趣味なんです」
「へー。まあ、俺が清楚系に弱いのは…あってるかも」
「小春ちゃんは清楚系に見えて、中身は肉食でビッチ。月子と同じ属性。けど月子ほどくせ者じゃないから、金持ちの旦那を見つけて、自己満足ブログを書くタイプ」
「ひどい言いようだな。」
でも、小春ちゃんが結婚して、いいキッチンでお料理ブログを書くのは容易に想像出来る。
ヘルシーにオカラでケーキ焼きました!みたいなタイトルで。
「なつぽよは、刑事になりたいのよね」
マルちゃんがフォローのコメントする。
…ギャルで刑事って、深夜のアニメみたいだな。
「そうなの?俺の知り合いで警視庁で働いている友達がいるよ。今度紹介しようか?」
「マ?あげみざわ!」と俺に抱きつく。
実は、そいつに飴の成分調査を頼もうと思っていた。独身男性だし、可愛い女性に会うのは嬉しいだろう。
そろそろ月子さんが戻ってくるそうで、俺とナッキュはオフィスを去る。
六本木は会社帰りのサラリーマンで溢れている。
ナッキュと夜に2人だと、変な気が起きそうだ。
2日連続になるけど、柿本でも呼ぼうかな…。
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