セフラブ-10年後-

ヒロム、またもや嫉妬

「食べてないんだ？　ご飯食べに来た大人の人って、ママみたいな女の人だけ？」

「うん。ママみたいな人だけなの」

ママだけということは、わざわざミアたちの送り迎えを買ってでてくれたってことか。

それって絶対、下心というかそういったものがあるようにしか思えなかった。

やばい。もっとモヤモヤしてきた。

ミアは、どう思ってるんだろう。

ただの親切心としか捉えていないのだろうか。少しくらい好意を持たれているということに気が付いてもおかしくないはずだ。

いや、鈍いといえば鈍いから気づいていないかもしれない。

ノアは自分のこめかみを引っ張って、「パパの顔」と言った。ヒロトも「なのー」と同調する。そんなに恐い顔になっていたかと頬をさすってしまった。