ヒロム、またもや嫉妬

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午後になって、近所の公園までみんなで出かけることなった。 きっかけは、ノアの「リョウスケくんの犬、散歩に来るって言ってたよ」という一言だった。 リョウスケくんのお父さんが、かっこいいと言われるものだから、見ておきたかったのもあるし、ミアの夫であるということをアピールしておきたいのもあるし。 実際、その人がミアをどう思っているのか探ってみたかった。 ノアは公園に着くなり、先に来ていたお友達の女の子の名前を呼びながら、走って行った。 「ヒロトは?」と、いうと、ミアの手を握ったまま微動だにしない。 「よし。ヒロト、なにで遊ぶ?」と、誘ったら俺の肩越しを見て、「パパ。ワンワ」と言った。
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