ヒロム、またもや嫉妬

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年齢は数才上だろう。身長も俺より高かったので、負けた気がした。 顔は、うん、かっこいいのだろう。 二度見して比べてしまったけど、一目で素直に認めてしまえる程だ。 「ご主人?」と、リョウスケくんのお父さんは言った。 「はい」と、答える。 「どうも」と、軽い会釈をされた。 勝ったと思われたか。ただ、みくびられたくはない。 「この前、わざわざ迎えに来ていただいたみたいで、ありがとうございます」と、もちろんの皮肉の意味を込めて言ってみた。 「いえいえ。近所ですから」 「こいつ、図々しくてすみません」 隣でミアが、「なに言ってんの?」と、ちょっと変な顔をされた。
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