ヒロム、またもや嫉妬

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「なんで? ノア、リョウスケくんのいちばんだよ?」 「いちばんじゃ、ダメ。ノアがいいって言う子が、パパはいいの」 順番なんてつける時点で、考えられない。 子供相手にちょっとムキになるけど、大事な娘だから俺みたいに、大切にしてくれないと本気で困る。 「そうだよ、ノア、パパみたいな人がいちばんいいんだよ」と唐揚げが乗った皿をミアはダイニングテーブルに置いた。 「パパみたいな人?」 「ママ、パパと結婚して幸せだもん」と、椅子に座る。 「幸せ?」 「ママのこと、パパ大好きでいてくれるんだよ。ずっとずっと」 ねっ、と言うように目配せをした。 「そりゃそうだろ」と、なんか恥ずかしくなって、から揚げを頬張ったらめちゃくちゃ熱かった。
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