ヒロム、喜ぶ

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ずっとお腹を撫でてたら、「ヒロム、もういいよ」と、手を離された。 しつこかったらしい。 「なんかあれだな」 「ん?」 「ミアの妊娠がわかるときに、必ず谷とめぐちゃんがいるんだな」 ノアとヒロトのときもそうだった。 変なデジャヴみたいで笑えた。 「本当だね」 「ミア」 「ん?」 「幸せ、ありがとう」 痛いって言われないように、今度は優しく抱き寄せた。 「うん。ありがとう」 どちらとなく、キスを交わした。 今、目の前に温もりを持つ彼女がいてくれることに、本当に感謝してる。 たまに、思っていた。 いつか、いなくなってしまう。 それが、すごく恐くもあるからこんなに愛おしいんだと。 でもそうじゃなかった。 子供だけじゃない。ミアと出会えたこともこうして過ごす幸せな日常も全て授かり物だから、だから愛しくて大切なんだ。 それに気づかせてくれて、本当にありがとう。
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