引きこもりと幼馴染。

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ーこの春、中学校に入学した俺、赤阪桜李は、入学早々にいじめっ子グループに目をつけられた。そこからして「はぁぁぁ⁈」ってかんじだが、、、 だが、イタズラなんてものは通り越し、入学してできた友達も離れていった。 もちろん、夏休みまでは頑張った。いつも気を張っていたから。 だが、始業式の朝、 『学校に行く』 自覚した途端、震えや吐き気、さらには過呼吸まで起こし、とてもじゃないけど登校なんてできる状態ではなかった。 まぁ、そんな俺にも幼馴染なんてものは、、、、いるもんだ。かなりプレーボーイ感ただよってやがるようなやつが。結構モテるんじゃないかなといつも思う。 篠崎春斗。俺は“春”って呼んでる。俺は小4の時に春斗の家の隣に引っ越してきた。 それから4年目に入るけど、全て春と同じクラスだった。きょうだいのような春のおかげで友達や顔見知りが増えた。そうやって俺はこの場所に馴染んできたんだ。 だけど、、、中学に入って環境が変わった。積極的にイジメをする人が増えた。 そんな中でも、春はいつも隣にいてくれた。軽口や少しイジるような口調だったけど、眼はいつも優しかった。俺が学校に行かなくなってからも毎日プリントを届けてくれる。ある意味一緒にいると兄といるかのように安心できる。
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